沖縄の災害というと台風が真っ先に浮かびます。 けれど台風の雨も、梅雨の雨も、降り方によっては斜面を崩します

そして土砂災害には、台風と決定的に違う点があります。 台風は進路予報で数日前からわかりますが、土砂災害は場所で決まるということです。 危ないかどうかは、自分の家がどこに建っているかでほぼ決まります。

だから、備えの第一歩は買い物ではなく確認です。

自宅が警戒区域かどうかを調べる

沖縄県は、土砂災害警戒区域等についておおよその位置なら地図で確認できると案内しています。

沖縄県地図情報システムを開き、

「各種地図選択」>「防災」>「土砂災害危険箇所」

とたどると表示できます。自宅・実家・職場・子どもの学校を、順に見てみてください。 5分で終わります。

ただし、地図が最新とは限らない

ここは正確に伝えておきます。県は地図情報システムについて、

指定された区域のデータ掲載に時間を要する場合など、最新の情報となっていない場合があります

と明記しています。確定した情報が必要なときは、地図ではなく窓口です。 区域の指定は県の公報で公示され、公示事項を記載した指定図書は、 指定区域のある市町村県の土木事務所で閲覧できます。

土木事務所は地域ごとに分かれています。

土木事務所担当班電話
北部土木事務所計画調査班0980-53-2958
中部土木事務所計画調査班098-894-6518
南部土木事務所計画調査班098-869-1788
宮古土木事務所都市港湾班0980-72-2769
八重山土木事務所河川都市港湾班0980-82-3262

家を買う・借りるときや、区域に入っていそうで判断がつかないときは、 地図で終わらせず、市町村か土木事務所に確認してください。

崩れる前に出るサイン

土砂災害には前兆があることがあります。沖縄県は、 発見したらただちに現場から避難し、関係機関へ通報するよう求めています。 現象は、崩れ方の種類ごとに整理されています。

土石流が起こるのはこんなとき

  • 山鳴りがする
  • 雨が降り続いているのに川の水位が下がる
  • 川の流れが濁ったり流木が混ざり始める

地すべりが起こるのはこんなとき

  • 地面にひび割れができる
  • 沢や井戸の水が濁る
  • 斜面から水がふき出す

急傾斜地崩壊が起こるのはこんなとき

  • がけからの水が濁る
  • がけに亀裂(きれつ)が入る
  • 小石がバラバラ落ちてくる

覚えにくければ、「濁る」「ひび割れる」「音がする」の3つだけでも頭に入れてください。 なかでも「雨が降り続いているのに川の水位が下がる」は直感に反するぶん、 知らないと見逃します。上流で流れがせき止められているサインです。

前兆がないまま崩れることもあります。 サインが出ていないことは安全の証明にはなりません。 大雨の情報の読み方とあわせて判断してください。

逃げ方は、台風とは逆になる

台風のときは、窓とベランダの対策をして 家の中にいるのが基本です。外に出るほうが危険だからです。

土砂災害は違います。その場所にいること自体が危険なので、出る判断が要ります。 同じ「大雨」でも、原因によって取るべき行動が逆になる ── ここが混乱しやすいところです。

沖縄県は避難時の心構えとして、次のように案内しています。

  • 持ち物は最小限に留め、荷物はリュックなどで背負い、両手が使えるようにする
  • 家族や近所同士など、必ず集団行動をとり、単独行動は避ける
  • 電気やガスなどの火元を確実に消し、戸締りを行う
  • お年寄りや身体の不自由な人、子どもは、みんなで協力して早めに避難させる

持って出るものについては非常用持ち出しバッグの記事に、 避難先の種類の違いは避難場所と避難所は違うにまとめています。

避難経路は、実際に歩いて確認しておくよう県は勧めています。 夜間や雨のなかでは、昼に見た景色とは別物になります。

平時にやっておくこと

  1. 沖縄県地図情報システムで自宅・職場・学校を見る(5分)
  2. 区域に入っていたら、市町村か土木事務所に確認する
  3. 避難場所までの経路を、一度歩いてみる
  4. 前兆現象を家族で共有する(特に「川の水位が下がる」)

この記事で扱っていないこと

現在の土砂災害警戒情報の発表状況、避難情報の発令状況は、このサイトでは扱いません。 必ず公式の最新情報と、お住まいの市町村の発表で確認してください。

区域の指定状況は変わります。また、区域に入っていないことは 「土砂災害が起きない」という意味ではありません。指定は判断の材料のひとつです。 斜面の安全性そのものの評価には踏み込みません。個別の判断は、 市町村または県の土木事務所にご相談ください。