大雨の情報は、令和8年度の出水期から変わりました。 これまでになかった「危険警報」が加わり、 情報の名前に警戒レベルの数字が付くようになっています。

「注意報・警報・特別警報の3段階」で覚えていた方は、いま一度確認しておいてください。

いまの対応表

気象庁が示している、防災気象情報と警戒レベルの対応です。

気象庁の情報キキクルの色警戒レベル自治体が出す避難情報
レベル5 特別警報災害切迫(黒)5相当緊急安全確保
レベル4 危険警報危険(紫)4相当避難指示
レベル3 警報警戒(赤)3相当高齢者等避難
レベル2 注意報注意(黄)2
早期注意情報1

新しく入ったのが「レベル4 危険警報」です。 これは気象庁が「地元の自治体が警戒レベル4避難指示を発令する目安となる情報」と説明しているもので、 危険な場所からの避難が必要な段階にあたります。

注意報・警報という言い方は残っていますが、 警報=レベル3、危険警報=レベル4という位置づけになった、と押さえてください。

キキクルは、危険を「地図の色」で見せる

キキクルは、大雨による災害の危険度を面で表示する地図です。 気象庁は、降った雨のふるまいを3つの指数にして評価しています。

  • 土壌雨量指数 … 地中に浸み込んで溜まった量 → 土砂キキクル
  • 表面雨量指数 … 地表面での溜まりやすさ → 浸水キキクル
  • 流域雨量指数 … 川に集まって流れ下る量 → 洪水キキクル

これに大雨キキクルを加えた4種類が提供されています。 気象庁は、これらの指数を使うことで 「雨量」そのものよりも適切に災害リスクの高まりを評価・判断できると説明しています。

「1時間に何ミリ降ったか」ではなく、その雨がいまどこに効いているかを見る道具、という理解で十分です。 自分の住所の色を見るだけで使えます。

なお色の区分は令和4年6月30日に整理され、 「災害切迫」(黒)が加わり、「非常に危険」(うす紫)と「極めて危険」(濃い紫)は「危険」(紫)に統合されました。 古い解説では紫が2種類になっていることがあります。

キキクルにはプッシュ型の通知サービスもあります。 停電情報の登録と同じで、降り出してから登録するのでは間に合いません

いちばん大事なのは「待たなくていい」ということ

この記事で最も伝えたいのは、表の細部ではなくここです。

気象庁は、はっきりこう書いています。

多くの場合、防災気象情報は自治体が発令する避難指示等よりも先に発表されます。

そのうえで、警戒レベル4や3に相当する情報が出たときは、

避難指示等が発令されていなくてもキキクルや河川の水位情報等を用いて 自ら避難の判断をしてください。

避難指示を待つ必要はありません。 市町村の発令は、必ずしも先に来ないからです。 土砂災害警戒区域に入っているかを調べておくのは、 このときに自分で判断できる材料を持っておくためでもあります。

避難先も、決め打ちしなくていい

もうひとつ、意外に知られていない案内があります。気象庁は避難にあたって、

あらかじめ指定された避難場所へ向かうことにこだわらず、川や崖から少しでも離れた、 近くの頑丈な建物の上層階に避難するなど、自らの判断でその時点で最善の安全確保行動をとることが重要です

としています。

指定避難所が遠く、そこへ向かう道が危ないなら、無理に向かわない。 避難場所と避難所の違いで書いたとおり、 避難とは「決められた建物に行くこと」ではなく、命を守れる場所に移ることです。

沖縄で気をつけたいこと

沖縄では大雨がしばしば台風とセットで来ます。ここで判断がねじれます。

  • 風が主役なら … 外に出るほうが危険。家の中で耐えるのが基本
  • 土砂・浸水が主役なら … その場所にいることが危険。早めに出る

どちらの局面かは、キキクルの色と、自宅が警戒区域かどうかで見分けます。 判断に迷ったら、安全側に倒してください。

なお、警戒レベル3・4・5にあたる避難情報を出すのは市町村です。 その意味と行動は島で逃げる、島外とつながるにも整理しています。 停電でテレビもネットも使えないときに備え、 電池式ラジオを情報源として残しておいてください。

この記事で扱っていないこと

現在発表されている警報・注意報・キキクルの状況は、このサイトでは扱いません。 必ず気象庁の最新情報で、いまの色をご自身で確認してください。

避難するかどうかの判断そのものには踏み込みません。 気象庁と、お住まいの市町村の情報にしたがい、迷う場合は安全側に行動してください。

情報の名称や運用は見直されることがあります。この記事は令和8年度出水期時点の運用にもとづいています。