台風対策というと窓の補強が思い浮かびますが、先にやるべきはベランダと庭の片付けです。 飛んできた物が窓を割るので、順番が逆だと効果が薄くなります。

そして、この作業には思ったより時間がかかります。風が強くなってからでは危険で作業できません。 台風の進路が見えた時点で、明るいうちに始めてください。

1. まず、外にあるものを全部なくす

沖縄県は「風で飛ばされそうなものは、固定するか、風の影響を受けない場所に移動しましょう」と案内しています。 那覇市はより具体的に「風によって飛ばされる危険のあるものは、家の中に移動しましょう」として、 鉢植え・プランター・物干し竿を挙げています。

原則はシンプルで、迷ったら中に入れるです。固定するより、中に入れるほうが確実です。

見落としやすいもの:

  • 物干し竿と竿受け — 竿だけ外して受け側を残しがちです
  • プランター・鉢植え — 小さいものほど飛びます。土だけになった鉢も同じです
  • サンダル・スリッパ、ゴミ箱、バケツ
  • 室外機のカバー、すのこ、人工芝
  • 子どもの遊具、自転車 — 自転車は倒しておくだけでも違います
  • 物置に立てかけてあるもの、傘立て
  • ベランダの物干しハンガー、洗濯ばさみのケース

中に入りきらない大きなものは、壁際の低い位置に寝かせて固定します。立てておくと風を受けます。

2. 排水溝と側溝を掃除する

沖縄県は「周囲の側溝や排水溝の掃除をしておきましょう」、 那覇市は「排水溝にたまっているゴミ、泥などを掃除して排水をよくする」と案内しています。

ベランダの排水口が詰まっていると、雨水が抜けずにベランダに溜まり、 掃き出し窓から室内に入ってくることがあります。 台風の雨量では、落ち葉ひとつで詰まることがあります。片付けのついでに必ず見てください。

3. 窓の補強 ── テープの役割を誤解しないこと

ここが最も誤解されやすいところです。

沖縄県は「ガラスに布テープなどを貼り、カーテンやブラインドを下ろしておきましょう」と案内し、 その目的を割れたガラスによる怪我を防ぐこととしています。 那覇市も「ガムテープやビニールテープで補強する」として、内側からテープを張り、カーテンを固定することを勧めています。

つまり、テープは「割れないようにするもの」ではなく「割れたときに破片が飛び散らないようにするもの」です。 テープを貼ったからガラスが割れなくなる、と考えないでください。

割れること自体を防ぎたいなら、県が挙げているのは別の手段です:

雨戸や板などで窓の補強をしておきましょう

雨戸・シャッターがある家は必ず閉めます。ない家で本気で守りたい窓があるなら、 板を当てるのが現実的な手段になります。ただしこれは事前の準備が要るので、 シーズン前に材料を用意しておく話です。台風が近づいてからでは間に合いません。

カーテンは必ず閉める

テープと同じ理由です。万一ガラスが割れたとき、カーテンやブラインドが破片を受け止めます。 遮光カーテンのように厚手のものがあれば、そちらを閉めてください。

4. 台風の最中にやってはいけないこと

  • ベランダに出ない。 片付け忘れに気づいても、風が強くなってからは取りに行かないでください。
  • 窓に近づかない、外を見に行かない。 割れるとしたら、その瞬間に顔があると危険です。 風が強い間は、窓のある部屋から離れて過ごすほうが安全です。
  • 飛んできた物を片付けに出ない。 台風の目に入って一時的に静かになっても、 そのあと反対向きの風が同じ強さで吹きます。

5. 台風が過ぎたあと

  • 外に出る前に、割れたガラスや飛散物がないか窓から確認する
  • 垂れ下がった電線や倒れた電柱には絶対に近づかない停電の記事で詳しく触れています)
  • 片付けは手袋と靴で。素足やサンダルは避ける

シーズン前に用意しておくもの

台風が近づいてから買いに行くと、店頭にありません。7月のうちに揃えておくと楽です。

  • 養生テープまたは布テープ(貼ってはがす前提なら、跡が残りにくいものが後の掃除が楽です)
  • 窓を板で守るつもりなら、板と固定具
  • 軍手・厚手の手袋(片付けと掃除に必ず要ります)

食料・水・停電への備えは台風の停電にどう備えるかにまとめています。

この記事で扱っていないこと

いま台風がどこにあるか、いつ暴風域に入るかは、このサイトでは扱いません。 必ず気象庁など公式の最新情報で確認してください。 避難の判断は、お住まいの市町村が出す避難情報に従ってください。